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会長挨拶

                    

今、改めて「オープンイノベーション」
が注目される

                

 「オープンイノベーション」という言葉は、ヘンリー・チェブロウ氏が2003年に著書「OPEN INNOVATION-ハーバード流イノベーション戦略のすべて」の中で提唱したのが最初といわれています。日本では2011年の科学技術基本計画第4期基本計画の中で「オープンイノベーション」が登場し、その後、経済産業省が我が国の技術開発・製品開発における自前主義からの転換を提唱し、クローズドイノベーション、オープンイノベーションという言葉が頻繁に使われるようになりました。                        

 「オープンイノベーション」という言葉は、ヘンリー・チェブロウ氏が2003年に著書「OPEN INNOVATION-ハーバード流イノベーション戦略のすべて」の中で提唱したのが最初といわれています。日本では2011年の科学技術基本計画第4期基本計画の中で「オープンイノベーション」が登場し、その後、経済産業省が我が国の技術開発・製品開発における自前主義からの転換を提唱し、クローズドイノベーション、オープンイノベーションという言葉が頻繁に使われるようになりました。
 しかしながら、当時はイノベーションを「技術革新」と訳されたことから、“革新”という言葉に囚われて“大企業が取り組むもので、中小企業には関係ないこと”という風潮もありました。
  現在に目を転じてみると、社会・個人の価値が多様化し、プロダクトライフサイクルも短くなり、予測の難しい「VUCAの時代」とも呼ばれています。このため企業は中小企業であっても、素早い経営判断による新技術・新商品開発に取り組まなければなりません。
 その手法として、自社の強みと外部の知識・強みを持ち寄って、効率的に新たな価値を共に創造していくオープンイノベーションが、今改めて注目を集めています。
  ここ九州でも、中小企業の経営者の世代交代を契機としてアトツギが自社のコア技術と他社の強みを組み合わせた新製品開発に取組む事例が幾つも出てきています。こうした事例を紹介するセミナー「オープンイノベーションで切り拓く九州ジセダイX(主催:九州経済産業局、当センター)」を2月22日に開催したところ、多くの皆様にご参加いただいたことからもオープンイノベーションへの関心の高さがうかがえます。
  さて、当センターは九州産業技術センターと九州地域産業活性化センターが合併して設立された九州全域を活動エリアとする産業支援機関で、設立4年目に入ります。オープンイノベーション手法を活用した新製品、サービスやビジネスモデルの開発、それらを利用した新事業の創出など、産業イノベーションを社会に広く波及することと社会課題の解決につなげていく先導地域九州の実現を目指して、各種事業を展開しています。
  この3年間はコロナ禍により経済活動、企業活動が停滞し、我々の事業も少なからず制約を受けました。今年はウィズコロナ、アフターコロナに向け活動が活発化してきています。我々も地域の頑張る中小企業の皆様を応援し、KOICという名前を覚えてもらい、信頼され、頼られる産業支援機関となるよう、九州経済産業局、国立研究開発法人産業技術総合研究所九州センター、独立行政法人中小企業基盤整備機構九州本部、その他関係機関などと連携し、各種事業を展開してまいります。

                       

 一般財団法人 九州オープンイノベーションセンター
会長 瓜生 道明