当財団が支援する企業等が第9回ものづくり日本大賞 優秀賞を受賞しました

 第9回ものづくり日本大賞で、九州オープンイノベーションセンターが研究開発を支援した「養殖業界に革新をもたらすAIを活用した世界初の樹脂製亀甲網の開発」が優秀賞を受賞しました。受賞者は、粕谷製網株式会社(代表取締役:粕谷英雄氏)、長崎県工業技術センター(所長:橋本亮一氏)及び国立大学法人長崎大学(学長:河野茂氏)の7名です。

 この研究開発は、経済産業省の補助事業である「戦略的基盤技術高度化支援事業(サポイン事業、2019~2021年度)を活用し、九州オープンイノベーションセンターが事業管理機関として支援を行ったものです。

 粕谷製網株式会社では、樹脂100%の素材を螺旋状に成形しながら六角形に編網した網(樹脂製亀甲網)を開発していたものの、生産には製品の品質を一定に保つために熟練技術者の手作業による微調整が必要で、製造コストと量産化が課題となっていました。そこで、AIを活用した編網装置を新たに開発することで、編目部分における不具合の事前予測及び張力制御の自動化を可能にし、樹脂製亀甲網の製造コストを削減しながら、品質を担保しつつ生産性を向上させ量産化を実現しました。また、亀甲網の正確な評価技術の確立にも成功しました。

 3月2日に福岡市で開催された九州地区の表彰式には、粕谷製網株式会社から深堀一夫製品開発室長、長崎県工業技術センターから瀧内直祐応用技術部長、国立大学法人長崎大学から小林透情報データ科学部教授など7名が出席し、苗村九州経済産業局長から、深堀室長に表彰状が授与されました。また、同日、優秀賞受賞者による受賞概要のプレゼンテーション及び展示交流会が行われました。

 なお、「ものづくり日本大賞」は、製造・生産現場の中核を担っている中堅人材や伝統的・文化的な「技」を支えてきた熟練人材、今後を担う若年人材など、「ものづくり」に携わっている各世代の人材のうち、特に優秀と認められる人材を顕彰するものです。本賞は、経済産業省、国土交通省、厚生労働省、文部科学省が連携し、平成17年から実施されており、今回で9回目を迎えます。

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